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Web業界で戦うプロジェクトマネージャーやディレクターのためのノウハウ

見逃すと99%失敗するWebサービス立ち上げで制作・開発会社を選定する10のポイント

プロジェクトマネジメント

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Webサービス立ち上げチームに配属されたり、素晴らしいアイデアで独立起業をされたりと、Web制作・開発会社の選定を行う機会は意外と多いのではないかと思います。 

Webサービスの立ち上げは、リリースまでが大変だと思いがちですが、実はリリース後もそれ以上に大変!

リリース後の運用フェーズでは、不具合の対応や改善施策の策定・実施などやるべきことが盛りだくさんなんです。

ですから、継続して運用するWebサービスを作るときには、発注先と末永い付き合いになることを考慮して慎重に選ぶことが大切です。

 

今回は、Webサービスの立ち上げで制作・開発会社を選定する際の10のポイントをご紹介します。

 

選定に入るその前に、まず事前に発注サイドで準備しておくべきことは?

何も準備をせず、開発会社を呼んで「こんなものが作りたいんだ!これで世界を変えるんだ!!」と話すだけでは、話は遅々として進みません。

どんなサービスを、どんな規模で、いつまでにリリースしたいかなどを盛り込んだ提案依頼書(RFP)をしっかりまとめておきましょう。

 

また、サイトの内容だけでなく運用体制や業務プロセスについて考えておくことも大切です。

 

  • Webサービスの立ち上げに必要な体制はどんな形か。
  • その中で、自社で対応できる部分はどこか。人員は足りているか。
  • 自社で対応できない部分を発注先に依頼する場合の費用はいくら必要か。

 

などをきちんと検討しておかないと、発注会社の選定に手間取り、開発着手が遅れてしまいます。

 

Webサービスの立ち上げ・運用に必要な役割を把握しておこう!

Webサービス開発における開発会社との関係は、プロジェクトに必要な様々な役割を分担するパートナーシップです。 

とりあえず開発会社を信頼して任せておけばうまくいくという考えは炎上の火種。

まずはどんな役割が必要なのかを把握しましょう。

以下に一例を挙げます。

 

・プロデューサー  

サービスの全体を設計する。どんなサービスなら戦えるか、どんな体制  なら成長させられるのかを考える。Webサービスの立ち上げ・運用  経験が必須。

 

・プランナー(編集)

プロデューサーより、もう少し具体的な企画やコンテンツを考える。ユーザーの声や様々なトレンド、競合の動きなどをキャッチしてコンテンツに落とし込む力が必要。

 

・マーケター

広告戦略、SEO戦略、プロモーション戦略、その他のPR 戦略を検討する。Webマーケティングに関わった経験が必須。

 

・フロント設計

IA(インフォメーションアーキテクチャ)と呼ばれることもある。

サイトの表面的な画面設計をする人。主に、ワイヤーフレーム制作を行う。Web制作に関わった経験が必須。

 

・システム設計

SE(システムエンジニア)が対応することが多い。サイトをどんな仕組みで動かすかを考える。開発経験が必須。

 

・デザイナー

Webデザイン経験が豊富な人が望ましい。できれば、サービスの立ち上げ と改善の両方を経験している人がよい。

 

・フロントエンドエンジニア

表面上の、見える画面のプログラムをつくる人。HTML、CSS、JSなど。 サーバサイドはわからなくてもよいが、できればJSをゴリゴリかける人が よい。

 

・サーバサイドエンジニア

システムが動的に処理をする仕組みをつくる人。DB、各種ファイルへのアクセスなど。

 

・インフラエンジニア

WebサーバやDBサーバ等を構築し、管理する人。

 

・テスター

出来上がった画面やシステムのテスト(検証)を実施し、不具合報告、修 正やステータスの管理をする人。

 

・ライター

キャッチコピーやサイト内の各種コンテンツの原稿を書く人。 

 

・カメラマン

サイト上に掲載する商品や人物の撮影を行う人。

 

・アナリスト、リサーチャー

運用で重要な役割。最低限、GoogleAnalyticsを使って、数字を読み解ける 人がよい。アクセス解析だけではなく、アンケート設計やユーザーリサーチ等にも対応できる人であれば、なおよい。

 

・ディレクター

上記の制作に関わる役割をとりまとめ、進捗を管理しながら進行する人。 幅広い知識とコミュニケーション能力が必須。経験豊富なほどよい。

 

・プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネジメントの観点で、全体をコントロールできる人。プロデューサーやディレクターが兼務することが多い。経験豊富なほどよい。

 

これらすべての役割が必要というわけではありませんし、プロジェクトによってはこれ以外の役割が必要になる場合もあります。 

自社でまかなえる部分と、アウトソースする部分を検討して提案依頼書に盛り込みましょう。

 

では本題。制作・開発会社を選定する際の10のポイントはこれ!

 

提案依頼書ができたら、候補の会社に説明を行い、見積もりの他に、以下の内容を提示してもらうようにしましょう。

各項目に簡単な説明を入れていますので参考にしてください。

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1. 見積もりで想定している機能一覧、開発環境、フレームワーク等

2. 見積もりで想定しているWeb/DBサーバ構成

 

上記2つは、見積もりがどれだけ練られているかを確認するためのものです。

要件定義前なので概算であることは当然ですが、だからと言って適当な見積もりではダメ!

どこまで想定できているか、きちんと確認しましょう。

(ここだけの話、適当な見積もりの会社がかなりあります。)

 

ここがずれると、プロジェクト終盤で機能を縮小したりスケジュールを延期したりせざるを得ない事態に陥ってしまいます。

 

3. 対応可能な保守体制、監視体制

 

例えば、24時間365日の保守管理ができるのか、膨大なトラフィックのサイトに成長した時の運用を想定できているのか等、作りたいサイト規模やサービスに合わせて確認しておきましょう。

小規模な会社の場合、体制が整いづらいケースがあります。

 

4. 想定している開発体制とスキルセット

5. 正社員以外のリソース利用の有無

 

提案時は、「できます!」とみんな言います(苦笑)。

しかし、「できる」の程度は会社によってバラつきがあるのが事実。 

プロジェクトがスムーズに進むかどうかは結局は担当者次第という側面が大きいので、体制や担当者のスキルセットを細かく聞いてみましょう。

 

私は、大きい案件の場合は担当者の社歴もヒアリングしていました。

社歴が浅いと横のつながりが薄く、開発会社社内の協力関係がとりにくい場合があるからです。

 

6. 見積もりで想定していない範囲も含めた対応可能業務領域  (特にディレクション領域についてどこまで対応可能か)

 

前述した通り、Webサービス立ち上げ・運用における開発会社との関係性は「役割分担」です。

直近で必要ではなくても、いずれ必要になる役割もありますので、将来的にどこまでの依頼ができるか確認をとるとよいでしょう。

 

プロジェクトは、常にハプニングの連続です。 予想が外れた時に「想定外なので対応できません」と言われては困ります。

柔軟性を持ってどこまで対応してもらえるかを確認することが大切です。

 

「ディレクション」業務について言えば、人によって業務範囲の捉え方が異なるので、業務の認識の食い違いがないよう、ディレクションの作業内訳をリストにしたPDFをご用意しています。

 

発注先との業務擦り合わせで、活用できると思いますので、ぜひダウンロードしてご利用ください。 

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ディレクション作業分担チェックシート

※今後のさらに役に立つ情報提供のために、簡単なアンケートにご協力いただけますと幸いです。なお以前アンケートにお答えいただいた方は、直接メールいただければお送りします。

 

よろしければこちらの記事も参考にしてみてください。

Webディレクターの役割

 

7. 慣れている開発プロセス・カイゼンプロセス

8. よく利用するコミュニケーションツールとプロジェクト管理ツール

 

発注側がアジャイルな開発プロセスを求めているのに、受注側はウォーターフォール型の開発しかやったことがない、あるいはその逆など、開発プロセスがフィットしないことがあります。

開発プロセスには慣れも必要で、いきなり「こういうプロセスでやりましょう」と取り組んでもうまく進まないことがほとんどです。想定している開発プロセスを必ず合意するようにしましょう。

 

また、どんなツールを使っているかもポイント。 コミュニケーションメールベースなのか、SkypeやChatwork、Slack等のコミュニケーションツールを使っているのか。

プロジェクト管理はエクセルベースなのか、RedmineやBacklog、JIRA等のプロジェクト管理ツールを使っているのかなどです。

お互いに慣れたツールを使って進められると、ツールに慣れる期間が短縮できるのでとても効率的です。

 

9. 過去の実績と詳細な対応範囲

 

多くの会社が、見栄えのよい有名企業のサイトを事例として紹介してくれるのですが、見た目にだまされず、具体的にどの部分をどれくらいの期間で対応したのか説明を受けましょう。

実績の中に、似たサービスの開発実績があれば、うれしいですね。

プロジェクトはそうそう順調に進むものではありませんから、少しでも経験を積んで、想定外のことを排除できる会社へ依頼するほうがリスクヘッジになります。

 

10. 通常利用されている業務委託契約書ひな形

プロジェクトが中止になったりサイトが約束の期限までにできなかったりという最悪の事態も想定しておきましょう。

途中解約の条件、瑕疵担保や損害賠償の上限などはしっかり確認しておきましょう。

中小企業の場合は損害賠償が支払えない場合もあるので、IT保険に入っているかどうかも選定のポイントです。

 

さいごに

複数の開発会社と話をするとよくわかりますが、得意な分野や担当者の雰囲気は会社によってさまざまです。

プロジェクトがスムーズに進むよう、事前準備と発注会社へのヒアリングをしっかり行い、よいパートナーを見つけてサービス開発を成功させてください!

 

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